引き戸の種類って?右開き・左開きでちがう?
引き戸のメリットとは
引き戸のメリットといえば、右開き、左開きに限らず、開いた状態で邪魔にならないという点があります。また、開閉の際に前後の移動が必要なく開け放した状態にしておくことができますので、車いすでの移動などを含め、バリアフリーに最適という特徴があるのです。そして、前後の開閉に使うスペースも必要はありません。ただし、遮断性、機密性に関しては低めですから、空間を仕切るという役割になってきます。特に機密性に関しては、導入の仕方によってはさらに低くなる可能性がありますから、注意しなければなりません。引き戸にはいくつかの種類があります。片引き戸という、もっともオーソドックスなタイプのものがあります。これは、引き戸を開けたとき、扉をスライドさせるスペースを持ったドアのことを言います。そして、開き分け戸は、二枚扉を持っているタイプのドアです。両側に扉をスライドさせることで開きます。廊下などならば問題はあまりありませんが、レールを部屋の方に設置する場合は壁に専用の収納スペースを作らなければなりません。
引き違い戸というのは、左右両方から開閉ができるタイプのものです。メリットとしては、開閉は戸のスペースのみになりますから、ドアの両側を使えるという点ですが、材料費が高くなるというデメリット、また戸を完全に壁に収納できないという点があります。
また、引き込み戸というものがあり、これは扉を開ける際に、壁の中に戸を収納できる省スペースタイプです。両側の壁を使えるのですが、掃除が大変なのがデメリットです。
最後に折れ戸というものもあって、これは扉を中折りにして開くものです。狭い空間を仕切る扉として向いているため、浴室やトイレに使われることが多いです。ちなみに、場所によって右開き、左開きは変わってきます。
引き戸の種類について
バリアフリー対策として開き戸を引き戸にリフォームすることが増えています。通常の開き戸の場合、開けるために扉の可動域に一定のスペースが必要になるのですが、引き戸であれば右開き、左開きに関わらずそれを省くことができること、そして開いたときに扉が障害物にならないという理由からです。リフォーム費用はある程度安価で収まることも多いのですが、場合によっては周囲の壁を壊さなければならないこともあるため、高額になる可能性もあります。壁を撤去しなければならない場合や、扉の枚数によって金額は変わりますから、リフォームの際には業者としっかり相談しなければなりません。
このタイプの戸にすることのメリットですが、扉を開けたときに稼動域で邪魔になることがありません。また、扉は壁の中に入りますから開放感が出ること、そして体の動作が少なくて済むということから、前述のバリアフリー対策にもなり、高齢者や体の不自由な方にも向いています。そして、開け放したままにしておけるので風通しを良くするのに使いやすいです。デメリットとしては、機密性が低いというところがあります。隙間風が入りやすく、音が漏れやすいのです。また、床のレールにごみが溜まりやすいことや子供が指を挟んでしまう可能性が高くなることなどもあります。また、開き戸と比較した場合、扉枠の量が倍になるためコスト的に高くなる可能性もありますし、つけたい場所にコンセントやスイッチをつけることができない場合もあります。
こうした点はあるものの、バリアフリーを考えた場合リフォームをすることにメリットは多いですし、住居の状況によっては価値があるでしょう。
こんな場合はリフォームが良い
もしも玄関を引き戸にリフォームしたいと思った時、どのような場合が向いていると言えるのでしょうか。これには様々なケースが考えられます。まず、自宅介護をしている、またはする予定があるという場合です。介護をしている場合には、玄関を引き戸にするのはベストといわれています。車椅子を使う場合や、送り迎えの際には、玄関を開け放してそのまま使うことができる玄関というのは人の出入りには向いているのです。また、ベビーカーや子供の乗り物などを出し入れするときにも使いやすいところがあります。それから、玄関のデザインにこだわる場合にもバリエーションがそろっていることからお勧めできます。特に和モダンにこだわりたいというのであれば、多彩で凝った造りのものが多いこともあって、見た目を引き立てるのにぴったりです。また、夏に風通しを良くするために玄関だけ開けておくということもできます。玄関掃除も開けたままできるので楽になるでしょう。
ただし、機密性に関しては開き戸よりも劣る場合があります。また、本体価格が枚数や付属品の関係上どうしても高くなってしまう傾向があります。そして、リフォームの際にはスペースが一定以上必要になる場合もありますので、その点については気をつけなければなりません。こうした点がありますが、全体的にはメリットが大きいです。これからという方は検討してみるのも良いでしょう。