高齢者がいる家庭に最適な浴室ドアの種類とは?
高齢者がいる家庭に最適な浴室ドアの種類とは?
お風呂場は滑りやすく狭いため、転倒リスクが高い場所です。
とくに、足腰の動きや強さが低下している高齢者にとっては、危険が大きい場所といえるでしょう。
また、最近では高齢者のヒートショックが増加していることもあり、狭いお風呂場の中で倒れてしまうトラブルも続出しています。
このような高齢者の浴室トラブルを避けるためにも、高齢者家庭にいる場合は危険が少ない浴室へのリフォームが必要といえます。
中でも、浴室と脱衣所を隔てる浴室ドアの種類には注意が必要です。
今回は、高齢者がいる家庭が浴室ドアをリフォームすべき理由や、高齢者にやさしい浴室ドアの種類をご紹介いたします。
高齢者にやさしい浴室ドアの種類とは?
浴室ドアの種類は主に、開き戸・折れ戸・引き戸の3つがあります。
この中でも開き戸や折れ戸が多く採用されていますが、実は高齢者にやさしいのは引き戸です。
開き戸はドアが前後に開く構造になっているために、出入りの際に浴室が狭くなりがちです。
ドアを開いたときに身体のバランスを崩して転倒する可能性も考えられるため、高齢者がいる家庭にはあまり向かないといえるでしょう。
また、折れ戸は構造が複雑になっていることから、身体の運動機能が低下している高齢者にとって負担になりやすいといえます。
開閉にある程度の力が必要になることも、高齢者にはあまりおすすめできない理由です。
すると、残る引き戸が高齢者にとってメリットが大きい浴室ドアといえます。この理由を次に詳しくご紹介します。
高齢者にやさしい引き戸の浴室ドアのメリット
・開け方が単純で力がなくても開閉できる
引き戸の浴室ドアは、扉を横にスライドして開閉するタイプなので、とても簡単に開け閉めができます
折れ戸のように複雑な動きをしない上に、軽い力でもすぐに開閉できるため、握力や腕力が低下した高齢者でも安心です。
・ドアが横にずれるため出入り口が広くなる
引き戸はドアが横にずれてくれるので、出入り口が広くなるというメリットもあります。
これにより浴室内や脱衣所を広々と使うことができ、身体をぶつけたり転倒したりするリスクがグッと下がります。
浴室への出入りがスムーズにできるのは大きなメリットといえるでしょう。
・出入り口が広いと介護がしやすい
介護が必要な高齢者の場合、日頃の入浴もヘルパーの助けが必要ですが、浴室の出入り口が狭いと介護もしにくいもの。
しかし、浴室ドアを引き戸にすることで、出入り口が広くなり、出入りの際のドアスペースもなくなるので介護がしやすくなります。
ヘルパーにとってはもちろん、介護をされる側の高齢者にとっても移動がスムーズなのは嬉しいポイントです。
・浴室内で倒れてしまってもドアが開けられる
転倒やヒートショックなどによって浴室で高齢者が倒れた際、開き戸や折れ戸では身体にドアが引っかかって入り口が開かないことがあります。
これにより救出が大幅に遅れてしまうことが予想できます。
しかし、引き戸であればドアが横に開くため、中で人が倒れていても身体にドアが引っかかるリスクが下がります。
万が一のトラブルがあっても、いち早く救出が可能になるのは引き戸ドアの大きなメリットといえるでしょう。
高齢者がいる家庭のバリアフリーでは、床の段差や家具家電の利便性などを重視しがちですが、実は浴室ドアのリフォームも重要なのです。
高齢者の快適な暮らしのためにも、ぜひ浴室ドアのリフォームをご検討ください。